家族の愛を差し引いても難しいのが禁煙なんだなぁ
家族に隠れて煙草に火をつける瞬間。俺の中の罪悪感はピークを迎える。しかし、一服するや否や、「まぁ、こんなものはすぐにやめられるだろう」という気持ちになるのだ。最近、街で煙草を吸えるスペースというのが極端に少ない。あんなに堂々と吸えていたファミレスだって禁煙があたりまえ。店によっては小さく粗末な「喫煙室」が用意されてはいるが、そんなところで吸うのは違うんだよなぁと思う。最近の女の子も喫煙者に厳しいな。「え、煙草吸うの?」煙草とライターを置いただけで嫌悪を露わにする表情をされてしまう。だいぶ喫煙者は社会悪だな。そして、俺に降り懸かったのは妻の妊娠。それ自体は嬉しいことなのだが、「絶対に禁煙してよね!」というお達しが来たのだった。ちなみに何度か妻には禁煙をお願いされていた。その度に適当な回答をしていたのだが、今回だけは逃げきれなかった。「わかった、おまえと子供の体のために俺は禁煙する」そう家族愛による禁煙宣言だ。いちばん成功しにくい動機で俺は約束してしまったのだ。それからというものの、隠れて吸う毎日。「なんか煙草臭くない?」「まぁ、隣の奴が吸うからなぁ」なんて言い訳をしながら過ごす毎日。全然、面白くないなぁ。でも、どうしたら禁煙するだろうか? 風俗嬢がこう言う。「もうこれから禁煙するんだったら本番行為してもいいよ?」そしたら、俺は頷くだろう。しかし、風俗店を出たあと、すぐに煙草に火をつけちゃいそうだ。なんかいい禁煙方法はないんだろうか? 煙草を吸っているという罪悪感からか、あまり家に寄りついていないのも事実だった。休みなのに「午後から仕事が入っちゃって」と今日みたいに嘘をついて街をブラブラする。それで、ちょっとした浮気なんかしちゃったりして、まさに悪循環。あー。そんなとき、目の前に妻と彼女の両親。「あれ、仕事じゃないの?」俺は素直に謝罪した。これからも妻とは仲良く暮らしたい。でも、禁煙はできない。「あれじゃよ、ほら薬でいま禁煙できるんだよ」妻のお父さんがアドバイスしてくれた。俺はその薬のおかげで今のところ禁煙続行中だが、煙草によって恋愛関係がもつれるっていうのは今後増えていきそうだな。